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平成30年10月1日号

第454号

 先ずは、先月発生した北海道胆振東部地震および台風21号で被災された方々にお見舞い申し上げ、犠牲になられた方々にお悔み申し上げます。
 北海道ではブラックアウトによる停電もあって、道民の皆さんは大変お困りになられたと存じます。台風21号は25年ぶりに非常に強い勢力で日本に上陸し、近畿・東海・北陸・北海道の各地で観測史上最大の瞬間風速を観測した。また、大阪と神戸では1961年の第2室戸台風時を超える高潮となった。その影響を受け、関西空港は一時孤立状態となった。
 自然の力に我々人類が抗うことは出来ないが、一人でも多くの命を救い、電力や交通などのインフラが止まることのないよう産官学合同で知恵を絞っていただきたい。
さて、安倍首相が再選され、3期目に入ることとなった。直近6年は企業の業績も回復し、株価や不動産価格の上昇、海外からの観光客の増加などにより、景気は回復してきている。ただ、一番肝心の個人消費がもう一つである。
 これは、一つには富の偏在が進んでいるためだと考えられる。若者を中心に非正規雇用で収入が生活ギリギリで消費しようと思ってもどうしようもない人が増える一方収入があり過ぎてほとんど消費しない人もいる。一億総中流と言われた時代には皆がそこそこ買い物をして世の中がうまく回っていた。もう一つは、日本国民は慎重な人が多く、少子高齢化、低成長時代で先行きが不安であるので、消費を抑えて、将来に備えて貯蓄に回す人が増えていると考えられる。
 個人消費を伸ばすには、一小国民として意見を述べさせていただくと、以下の3点が挙げられる。

①非正規雇用を減らし、所得格差を縮める。
②大企業による下請けいじめを禁止し、中小企業従事者の所得を回復させる。
③日本の将来に希望がもてるような政策運営を政府主導で行う。

平成30年9月3日号

第453号

白雲に秋立つてまだ地は暑し 正岡子規

残暑お見舞申し上げます。
 今年は猛暑であった。埼玉県熊谷市で41.1と5年ぶりに国内最高気温を更新したのを始め、岐阜県、東京都、新潟県、愛知県で40を超えた。
 連日、熱中症対策で、水分だけでなく塩分も補給するのが大切であると報じられ、普段の食事でしばらくは塩分を控え目にする必要はなかった。あまりにも暑いので、屋外での活動を控えてさっさと帰宅する人が増えたことであろう。また、暑すぎると蚊が活動しないため蚊取線香の売上も前年比減少しているらしい。夏は暑い方が景気には良いというのも、過ぎたるは及ばざるがごとしである。
 インドネシアで開催されているアジア大会での日本勢の活躍が目を引く。特にバドミントン女子団体戦で48年ぶりに日本チームが金メダルを獲得したのは圧巻だった。ネット際のヘアピンと呼ばれるショットが、手先の器用な日本人にはお誂え向きなのだろう。バドミントンも、男女とも世界最強レベルになってきており、2年後の東京オリンピックが楽しみである。

平成30年8月1日号

第452号

 先ずは、先日の西日本を中心に中部地方や北海道で起きた集中豪雨で犠牲になった方々のご冥福をお祈りし、被災した方々にお悔み申し上げます。
 また、先月は埼玉県熊谷市で41.1となり、5年ぶりに日本最高気温が更新され、各地で熱中症の人が続出した。さらには、先日、台風12号が西日本を東から西へ逆走である。昨年8月の小欄でも触れたが、気象が乱雑になって来ているように感じられる。
 さて、7月17日に東京で開催された日EU首脳協議で、日本とEUの間に経済連携協定(EPA:Economic Partnership Agreement)が署名された。2019年始めの発効を目指すという。IMFによると、2016年時点で日本とEUGDPの合計は、世界の約28%、貿易額の合計は約37%であるとのこと。保護主義を掲げる米国からも、無視出来る存在ではない。
 ところで、まもなく全国高等学校野球大会が甲子園で始まる。今年は第100回の節目の大会で、全国の高校球児には日頃の練習の成果を存分に発揮して正々堂々と戦ってもらいたい。

平成30年7月2日号

第451号

 先月18日午前7時58分、弊社の東大阪市にある本社にいた私は、強い揺れを感じた。大阪府北部を震源とするM6.1、最大震度6弱の地震である。気象庁の発表によると、大阪府で震度6弱を観測したのは、観測体制が整った1923年1月以降初めてとのことである。いくつかの尊い命が失われたのも辛いが、今回の地震で痛感したのは、都市部の脆弱さである。
 交通機関が止まり、高速道路が全面閉鎖され、タクシー乗り場は長蛇の列で、いざ乗れても一般道が大渋滞で動かない。結局、徒歩で移動するしかない人が大量発生する。安否確認や遅刻の連絡をしようにも電話がかからない。通勤ラッシュ時であれば尚更である。
 南海トラフ地震が30年以内に60~70%の確率で発生するという予測もされているが、今、私たちが出来ることは、万一に備えて、水や食糧などを備蓄しておくことくらいであろう。
 話は変わるが、サッカーのワールドカップロシア大会で、日本は1次リーグを突破して2大会ぶりにベスト16に入った。次のベルギー戦に勝てば、初のベスト8である。サッカーは、必ずしも世界ランキング通りにならないのが面白いところである。現に、FIFAランキング57位の韓国が同1位のドイツを今大会で下している。アジア勢として初めて南米のチーム(コロンビア)に勝って勢いに乗るランキング61位の日本が2002年の日韓大会の1次リーグでは引き分けている3位のベルギーに負けるとは限らない。

平成30年6月1日号

第450号

 今年も過ごしづらい季節がやってくる。傘は手放せないし、食べ物は腐りやすい。
近年では北海道でも梅雨と縁なしとはいかないようだ。日本も亜熱帯性気候に変わりつつあるのであろうか。
 さて、今回は地球温暖化から連想してEV(電気自動車)について考えてみたい。国際エネルギー機関(IEA)は,「世界の電気自動車の見通し(2017)」と題する報告書を昨年発表した。それによると、2016年には世界で約75万台のEVが売れ、累計販売台数が200万台を越えたとのことである。(ここで言うEVには一般的電池式の電気自動車に加えてプラグインハイブリッド車と燃料電池車も含まれる。)尚、2016年の国別販売台数では中国が世界の4割の約30万台で断トツのトップで、2位の米国の2倍以上であったそうだ。また、中国は累計販売台数でも米国を抜いて首位となった。因みに我が国は約3万台である。自動車全体に占める電気自動車の割合はノルウェーが29%で、2位のオランダの6.4%を圧倒的に引き離している。我が国は0.6%ほどである。ノルウェーは2017年にはこの割合が50%を越えたとのことで、フィヨルドを利用した水力発電がほとんどを占め、また公共の場で充電設備が整っているということなどが背景にある。では、全世界ではどんな割合で電気自動車は売れているのか。2016年の全世界の自動車販売台数は8,400万台ほどであったから、1%にも満たないことが分かる。
 補助金などもあって価格的には手頃になってきているが、長距離を走る際に充電設備が都合よく存在するか不安であり、また急速充電でもガソリン給油に比べて時間を要するのが面倒だし、内燃機関と同様に電池は長持ちするのか不明であることなどが要因であろう。我が国ではさらに、ハイブリッド車の燃費が世界一良く、かつ耐久性が高いことから販売台数が全体の約2割に到達しており、電気自動車よりもハイブリッドを選ぶ傾向があるといえる。
 ところで、ガソリン車からEVへの切り替えが地球温暖化防止に寄与するかどうかは疑問である。というのはEVを充電する際、化石燃料で発電した電気すなわち火力発電で生まれた電気を使うなら、化石燃料を内燃機関で燃やして車を走らせる方が効率がいいと考えられるからである。少し古いデータであるが、電源開発株式会社の調べでは、2014年の全世界での電源別発電電力量のうち天然ガス、石炭、石油の占める割合は約6割である。人口の多い中国、インドでは約7割にもなる。日本では原発の停止の影響もあって8割を越える。
太陽光パネルで走り続ける自動車がもし量産化出来るなら究極のエコであるが。

平成30年5月7日号

第449号

 先月27日、韓国の板門店(パンムンジョム)において、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長による首脳会議が行われ、両首脳は朝鮮半島の平和と繁栄、統一のための「板門店宣言」に署名した。1953年に朝鮮戦争の休戦協定が成立して65年ほどになるが、これまで両国は約4kmの幅の軍事境界線を挟んで睨み合ってきた。今回の宣言を機に、米・中も含めて会談を重ね、この地域に終戦が訪れることを願いたい。
 さて、先日の厚生労働省の発表によると、2017年度平均の有効求人倍率が、8年連続で増加して1.54倍と1973年度以来44年ぶりの高い値になった。求人を増やしているのは製造業、建設業、運輸業などである。この背景には、一部のメーカーの海外生産から国内生産への回帰の動き、企業の業績回復に伴う工場や社屋の修繕や新築の増加、オリンピックなどのイベント開催や訪日外国人のさらなる増加に備えた会場・宿泊施設や交通インフラの整備、宅配便を主とした物量の増加などが考えられる。また、年々低下する出生率により若者の人口が減少し、求職者数自体が減っているのも一因であろう。  
 今後しばらく求人難が続きそうである。

平成30年4月2日号

第448号

 暑さ寒さも彼岸までというが、今年は少し極端に変化した。関東以北で春分の日のあたりで大雪警報がいくつかの地点で出た翌週には、夏日となる所が出た。急激な気温の変化に体調を崩さぬようご注意下さい。
 米国トランプ大統領が鉄鋼やアルミ製の輸入品にそれぞれ25%、10%の関税をかけると言い出して、一部例外を除いて実施し始めた。我が国は3月末時点で残念ながら除外されていない。欧州諸国や中国などは即座に反応し、対抗措置を発表した。専門家の中には日本経済に直接の大きな影響はないだろうと見る人もいるが、中国などが影響を受ければ間接的に日本もいくらかの影響が及ぶだろう。今月中旬にフロリダ州で予定されている日米首脳会談に注目したい。
 一方、5月下旬には史上初の米朝首脳会談が行われる見通しであるが、最近米国では国務長官と大統領補佐官が攻撃的な人に交代したばかりなので、軍事的な衝突が起こらないよう祈るばかりである。この春の気象の大きな変動が、世界の経済や軍事面の波乱を暗示するものでなければよいが。

平成30年3月1日号

第447号

 先月半ばの北陸地方などの大雪で被害を受けられた方にお見舞い申し上げます。福井県で昭和56年以来37年振りの豪雪で芦原温泉と福井市の間で1500台程の車輌が2、3日立ち往生するなど大変でした。
 平昌オリンピックが無事に終わり、日本のメダル獲得数が過去最高となり特に女子スケートの3種目で史上初の金メダル獲得は見事でした。 小平奈緒選手の個人としての力も圧倒的でしたが、団体パシュートでのチームワークで個々の選手の力では叶わないであろうオランダチームを下したのは我々に勇気を与えてくれました。
 ところで、最近、毎日のようにAIがマスメディアに登場しています。宮里藍や福原愛ではなく、「エーアイ」です。皆さんご存知のArtificial Intelligence(人工知能)の頭文字です。約20年前、チェスの世界王者がIBMのコンピューターに敗れて以降しばらく話題に上りませんでしたが、昨年、囲碁や将棋のトッププロにも勝つようになって騒がれています。
 かつては人間同士の過去の膨大な棋譜(対戦記録)から学んでいたのが、今やルールを教えて後は機械同士で何度も戦わせて自己学習させて強くなっています。
 あまりに成長し過ぎて、人間を支配するようになっては困りますが、適度に制御して、病気の診断や物づくりや事務作業の効率化などいろいろなことに役立つようになるのもそう遠くないことでしょう。

平成30年2月1日号

第446号

 今年は明治維新から150年の節目となる年です。
この150年間、我が国は近代的法治国家としての仕組みを作り、欧米に追いつけ追い越せでがむしゃらに進んで来ました。前半には2度の世界大戦を含めいくつかの戦争があり、経済や人々の暮らし向きはあまり向上しませんでした。後半の第2次世界大戦以降、我が国では戦争が無く、経済も生活レベルも大きく発展しました。
 ただ、直近の30年くらいは世界トップレベルに到達した達成感からか、努力が少し足りなく思われ、経済の規模では米国に差を付けられ、中国には追い越されてしまいました。平成の初め頃から企業の週休2日制が広がり、半ば頃には公立学校も土曜日が休みとなる所謂ゆとり教育が始まりました。
 今や、私たちの身の回りには物が溢れ、食事も安価で採れ、贅沢さえしなければ、モーレツに働かなくても何とか食べていけるので、ハングリー精神を持った人が減ってしまったことも一因でしょう。物があり過ぎて、却って物欲が無くなってしまう状況なのではないでしょうか。
 これから我々はどうして行けばいいのでしょう。
工業製品だけでなく、アニメなどのソフト製品で世界の先頭を走り、国民の文盲率が著しく低く、皆親切で治安もいい我が国の特長を生かし、またさらに高めて行けば、自ずと人が集まる魅力的な国になっていくでしょう。
 将棋の藤井四段や卓球の張本選手のような10代の若者も頑張っているので、我々中高年ものんびりしてはおれないと思います。

平成30年1月5日号

第445号

 新年明けましておめでとうございます。
旧年中に賜りましたご愛顧に厚く御礼申し上げますと共に、本年も尚一層のお引立てを賜りますようお願い申し上げます。
 昨年は、米国トランプ大統領の数々の過激発言、北朝鮮の度重なるミサイル発射、一部のマスコミによる不祥事報道合戦等騒々しい1年でした。一方、日経平均株価が約26年ぶりの水準に回復し、上場最高益を更新する企業が続出するなど景気回復が着実に進んでいるようです。
 今年はどうなるのでしょう。
堅調な経済成長を続ける中国などの新興国の人々の購買力が上がり、耐久消費財や観光などレジャー産業の需要が高まり続けている現状を鑑みれば、我々の業界も多少恩恵を受けることが期待されます。
 非鉄金属相場は本年も暫くは堅調に推移するものと考えられ、アルミは年初からkg/20円上がります。銅は昨年大きく上げて平成23年4月以来の水準となっています。需給バランスは締まってきており、そこそこの高値が続くのではないかと思われます。
 最後になりましたが、皆様の益々のご発展とご健勝を祈念し、新年のご挨拶と致します。