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令和3年12月1日号

第492号

 新型コロナウイルスの日本国内の感染者数が1日当たり100人前後で、重症者数も50人位に、入院や療養中の人の数も1000人ほどに落ち着いており、8月に1日当たりの感染者数が2万人を超えていたことからは信じられないほどの減少です。ワクチン接種が国民の4分の3に行き渡ったことも大きいでしょうがそれだけが原因とも思えません。
 そうした最中、気になるニュースが出て来ました。南アフリカで確認された新たな変異ウイルスについてWHO(世界保健機関)は「懸念される変異株」に指定し呼称は「オミクロン株」とすると先月26日に発表しました。今のところアフリカ南部諸国、西欧諸国、イスラエル、オーストラリア、香港などで感染者が確認されていますが、飛行機の乗客間での感染も疑われることから、我が国でも当分の間、当該諸国などからの入国の停止や制限などの水際対策が必要でしょう。
 今年もほぼ1年新型コロナウイルスに翻弄されましたが、まだしばらく私たちは窮屈な生活を強いられることになりそうです。
 最後になりましたが、この1年皆様より賜りましたご愛顧に心より感謝申し上げます。皆様がご健勝にて良き新年をお迎えになりますよう心からお祈り申し上げるとともに、新年も倍旧のお引き立てを賜りますよう謹んでお願い申し上げます。

令和3年11月1日号

第491号

 先月23日に大阪管区気象台は近畿地方で木枯らし1号が吹いたと発表しました。去年も同じ日に観測されていて、記録が残る昭和30年以降、近畿では最も早い観測だそうです。近年、寒くなるのも暑くなるのも早いように思います。これも気候変動の一つでしょうか。
 新型コロナウイルス新規感染者数が収まって来たこともあり、感染防止対策をしながら徐々に経済活動を元の状態に戻していけるようになって来ました。日本のワクチン接種率も7割を超え、ようやく欧米諸国並になりましたが、もう少し伸ばしていただきたいものです。あとは、かかりつけの診療所で抗体カクテル療法などを気軽に受けられるようにするのと、飲み薬の開発・普及です。
 さて、物価上昇が身近に感じられるようになってきました。庶民の味方吉野家の牛丼並盛価格が先月29日に税込387円から426円となりました。この品目の価格推移を見ますと激動の日本経済が映し出されています。他にも数々の生活必需品が値上げされ出しました。
 日銀は長らく物価上昇率2%を目指して金融政策を進めてきましたが、なかなか達成出来ませんでした。大部分の人々の所得が上がらなかったことが要因の一つであると考えられます。そこで、利益が出ている企業に積極的な賃上げに踏み切る動機を与えれば、消費が回復し、好循環が始まるのではと期待します。

令和3年10月1日号

第490号

 ようやく朝晩が過ごしやすくなって来ました。
新型コロナウイルスの大きな第5波も収まって来ました。ワクチン接種が国民の約6割に行き渡って来たからでしょうか。今後は徐々に自宅或いは近所の診療所で簡単に治るようになっていくよう望みます。
 さて、自民党の新総裁に岸田文雄氏が選出されました。岸田新首相には菅首相に続いてコロナ対策や景気対策とともに、外交にも注力していただきたいです。米国の次の覇権国家を目指す中国と、それを良しとしない欧米諸国等との軋轢が目立ち始めているからです。新首相にはドイツのメルケル前首相の16年間は難しいとしても、出来るだけ長く在任し、世界各国の首脳と渡り合っていただきたいと願います。
 全く関係ない話ですが、ここしばらくで、街を走る乗用車の種類がセダン中心だったのがミニバンやSUVなどに置き換わってきました。国内メーカーに限らず、欧米などの自動車メーカーも次々と車高の高い車を発表しています。車内スペースが広く、乗り降りしやすい車が実用的で家庭用も法人用にも人気があるということでしょう。

令和3年9月1日号

第489号

 厳しい残暑が続いていますが、皆様いかがお過ごしですか。
先月、先々月大雨特別警報が大分を除く九州各県と広島県に発表されました。被害に遭われた方々にお見舞申し上げます。
 特別警報は8年前に開始され、数十年に一度起こるかどうかという極めて甚大な災害に発展すると考えられる状況で発表されるものですが、ここ5年連続で発表されています。特別が特別でなくなって来ているのです。
 気候変動による世界の大規模な自然災害発生件数は2000年からの20年間で、その前の20年間より82%も増大しているそうです。( 出典:NDRR 「Human Cost of disasters」)
 今年もドイツ・ベルギーを中心とする欧州や中国中部などの洪水、地中海近辺諸国や北米西部の山火事など、あちこちで発生しています。
 拙欄においても何度か触れて来ましたが、気候変動対策は温室効果ガス、中でも二酸化炭素の排出量削減が鍵を握ります。2018年時点で、世界の二酸化炭素排出量は約335億トンであり、中国、アメリカ2国で全体の4割以上を占めています。( 出典:EDMCエネルギー・経済統計要覧 )特に首位中国は約28%でしかも右肩上がりなので、ここの動向が大きいです。
 気候変動とは直接の関係はないかもしれませんが、環境保護の観点から最近よく触れられるのがプラスチックごみです。弊社でも最近、ゴミ収集業者からプラスチック類は分けて出すように、しかも毎月の通常料金とは別料金をいただくと言われました。昨年夏にコンビニなどのレジ袋が有料化され、今年もゴルフ場の脱衣場でビニール袋を置かないようになって来ています。そうした中、環境、経済産業両省は「プラスチック資源循環促進法」を来年4月に施行し、プラスチック製品削減を義務化します。コンビニやホテル、クリーニング店など大量にプラスチック製品を提供する業者が対象で、削減のための取り組みは有料化、材質変更など判断が難しいところです。

令和3年8月2日号

第488号

 今年も蝉の大合唱が始まりました。地中で何年も幼虫として過ごしたのち、地上で成虫としてせいぜい1ヶ月しか生きられないので、彼らは必死です。今ちょうど開催されている東京オリンピックに参加している選手たちも、蝉に喩えては失礼かもしれませんが長年の準備をしてきて短期間で結果を出さなければなりません。
 まだ競技は残っていますが、現時点で思うのは、必ずしも世界ランク1位の選手が金メダルを獲得しているわけではなく、勝ちたいという気持ちの強い選手やチームが勝つ傾向があるということです。これはスポーツ以外にもいえることかもしれません。
 さて、新型コロナワクチンの接種も徐々に進み、2回目の接種を済ませた人が日本国民の約3割となりました。これが大多数に行き渡れば、重症者数も減って医療逼迫を免れると考えますが、今しばらくかかりそうです。
 気象は相変わらず異常です。先日稚内市でも最高気温が30℃を超えて、那覇市とほとんど変わらなくなりました。近年、北海道各地でも最高気温が35℃を超える猛暑日が発生しており、緯度が高い方が気温は低いという先入観を捨てなければなりません。台風も通常(右利きの人が見て)スライス軌道を描くものですが、先月フックして宮城県に初上陸しました。
 あらゆることがこれから先どうなっていくのか、我が国でも稼働が始まった量子コンピューターに解いてもらいたいものです。

令和3年7月1日号

第487号

 梅雨の最中のじめじめした蒸し暑い状態が続いていますが、皆様いかがお過ごしですか。
各地で大雨による地盤の緩みや土砂崩れの危険性が増していますのでどうぞお気をつけ下さい。
 さて、いよいよ今月下旬に東京オリンピックが始まります。柔道、ソフトボール、野球、バドミントン、卓球、ゴルフ、女子テニスなどメダルを狙える競技が今回も目白押しです。
 ただ、先月下旬頃から感染力の強いインド型のコロナウイルスの変異種が流行し出しておりますので、ワクチン接種を2回受けた人もまだの人も静かにご自宅でテレビ観戦される方が良いでしょう。
 ようやく最近になって、我々現役世代にもワクチン接種券が届き出しています。あとは予約して接種を済ませれば、少なくとも精神的に楽になります。
 あとは治療薬です。先月、日本の関節リウマチ治療薬「アクテムラ」が死亡のリスクを低下させるなどの効果があるとして米国FDA(食品医薬局)に緊急許可されました。また先月、中外製薬が厚生労働省に承認申請したのは「カシリビマブ」と「イムデビマブ」という米国企業が開発した2種類の医薬品です。
 これら治療薬が、早期に広く患者さんに行き渡るように厚労省には頑張っていただきたいものです。

令和3年6月1日号

第486号

 先月半ばに東海から九州にかけて平年より3週間ほど早く梅雨入りとなり、所によっては梅雨初期らしくない暴風雨も発生しました。前にも触れましたが、日本の気候は亜熱帯地域のそれに近づきつつあるのでしょうか。
 さて、新型コロナウイルスのワクチンは東京・大阪で大規模接種が始まり、各地方自治体の接種も高齢者対象のものが少しずつ進んでいます。ワクチンの物量はあとしばらくで足りてくるのでしょうが、肝心の打ち手に関しては我が国の場合、米・英のようにどなたにでも研修を受けてもらってお願いするというわけにはいかないので、インフルエンザワクチンと同様に近所のかかりつけの診療所で打ってもらうのが簡潔であると考えます。
 電気銅建値はゴールデンウィーク明けに1,100円台に突入し、13日には現時点での最高値1,190円をつけたのち少し戻しましたが、1,100台で推移しています。14年前の非鉄金属高騰時と少し違うのは、ニッケルやアルミニウムなどが当時ほど高騰していない点です。

令和3年5月10日号

第485号

 先月25日より今月11日までの予定で、東京、大阪、京都、兵庫の4都府県に3度目の緊急事態宣言が発令されました。新型コロナウイルスの第4波といわれる今回の流行は、これまでと違い、いわゆる変異ウイルスが主体となっています。感染力が高く、高齢者に限らず40代・50代の人なども重症化しやすいとのことですから、要注意です。
 飲食店、百貨店などの大規模小売施設、テーマパークなどのレジャー施設、観光業社などは昨年に続き、書き入れ時のゴールデンウィークに休業や時短などを強いられて、非常につらい思いをされていることと存じます。
 事態打開の鍵を握るのは、ワクチンの早期接種です。
我が国の接種率はOECD加盟国37カ国中最下位という恥ずかしい状態が続いています。こういうところに国力の差が出てくると感じます。
 さて、先月は何と言ってもゴルフの松山英樹選手の米国マスターズ選手権でのアジア人初優勝が明るいニュースでした。米国におけるアジア人に対するヘイトクライムの報道が増えていたタイミングでの優勝は何か因縁めいたものを感じますが、数々の名選手が挑んできて達成出来なかったことだけに、ゴルフ関係者のみならず、日本人全体に勇気と希望を与えてくれました。
 電気銅建値は2007年5月以来14年ぶりに過去最高値を更新しました。LMEでトン15,000ドルになると予想する向きもありますが、ほどほどにしていただきたいものです。

令和3年4月1日号

第484号

 東日本大震災から10年が経ち、いまだ復興が進みつつある中、先月、先々月と宮城県沖、福島県沖でマグニチュード7前後の地震が発生しました。被害に遭われた方々にお見舞い申し上げます。と同時に、大地震はいつ発生しても不思議ではないと改めて思い知らされました。
 新型コロナウイルス関連で当分の間、国の歳出は膨張せざるを得ませんが、防災対策も疫病対策同様に国民の命を守る大切な事業ですので、継続して行っていただきたいと考えます。
 さて、かつての米ソ冷戦のように米国と中国の対立が激化しつつあります。先日のアラスカにおける両国の2プラス2会合は、まるで口喧嘩のようなぶつかり合いでした。軍事力ではまだまだ米国に及ばないものの、経済規模では近いうちに米国を追い抜き世界一になろうとしている中国は、もはや米国に気後れしていません。
 過去数世紀は欧米が世界経済をリードして来ましたが、これからインドやインドネシアなども含めたアジア太平洋地域に世界経済の重心が移っていくと考えられます。

令和3年3月1日号

第483号

 先月の気候は、春本番のような日と真冬のような日が交互にやって来て目まぐるしく変化しました。暑さ寒さも彼岸までとは申しますが、皆様体調管理にお気を付け下さい。
 さて、先月17日に我が国でも新型コロナウイルスのワクチン接種が医療従事者向けに開始されました。高齢者や基礎疾患のある人への接種は来月以降と言われていますが、1日でも早く希望する人全員に行き渡るよう願います。
 東大寺二月堂の修二会(しゅにえ)が今年も今月1日から2週間に渡ってコロナ対策をして行われる予定です。752年から一度も絶えることなく続けられて来た行事で、疫病が流行している今こそ、その退散を祈願していただきたいものです。
 景気回復が今ひとつ実感できない中、日経平均は30年ぶりに3万円台を回復し、物価も上がり始めています。先月中旬より銅相場が急激に上がり始め、24日には電気銅建値が 1,020円となりました。2007年5月につけた過去最高値1,050円に迫っています。LME現物は2011年2月にトン10,000ドルを越えたことがありますが、当時は 1ドル約82円と今より円高でしたので建値は900円以下でした。銅価格の上昇の要因としては世界的な過剰流動性とDX化、脱炭素化などによる需要増加などが考えられますが、相場の急上昇や急降下はご遠慮願いたいものです。

令和3年2月1日号

第482号

 先月、新型コロナウイルス緊急事態宣言が再発令されました。対象区域は東京、神奈川、埼玉、千葉、栃木、愛知、岐阜、大阪、兵庫、京都、福岡の11都府県で対象期間は今月7日までとなっていますが、昨年春の初回の緊急事態宣言の時と比べると人々が外出を控える度合いが緩やかですので、解除出来るようになるのは少し先になりそうです
 さて、半導体が世界的に不足しています。特に車載用の不足が深刻で、日欧などの半導体メーカーから生産委託を受けている台湾積体電路製造(TSMC)などは、昨年秋に続き今月から来月にかけて、大幅値上げを求めている模様です。自動車に限らず、スマートフォン、パソコン、家電、社会インフラの制御などに幅広く使用され、今や産業のコメといわれるようになった半導体。今後DX(デジタルトランスフォーメーション)推進で、膨大なデータの蓄積・処理が必要となるでしょうから、その使用数はこれからも増加していくと考えられます。
 銅相場が上がってきました。電気銅建値は先月8日に890円をつけましたが、これを上回るのは2011年2月15日〜17日、その前はリーマンショック直前の2008年8月末であり、久しぶりの水準であります。

令和3年1月5日号

第481号

  新年明けましておめでとうございます。旧年中は格別のご愛顧を賜り誠にありがとうございました。本年もなにとぞよろしくお願い申し上げます。
 新型コロナウイルスに関しては、米ファイザーと独ビオンテックのmRNAワクチンや英アストラゼネカのウイルスベクターワクチンなどが米国・英国で承認され接種開始されました。有効で副作用の少ないワクチンが我が国で早期に普及することを望みます。
 さて、菅総理大臣は10月26日の所信表明演説の中で2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにするという考えを示しました。この考えは2017年12月にパリで開催されたワン・プラネット・サミットで発出され日本も署名しているカーボンニュートラル宣言と同様に、温室効果ガスの排出削減により世界の気候変動を抑えていこうというものです。この取り組みの一つとして、先月総理は2030年代半ばには新車の100%を電動車にしたいと発表しました。因みに2019年の電気自動車の世界販売台数は220万台で自動車販売台数の2.4%ほどでした。電気自動車に関しては小欄450号でも触れましたが、走るのに必要な電気を作るのに化石燃料を使うなら、ガソリン車に乗っているよりトータルでCO2の排出は増加してしまうのではないかと考えます。
 個別の企業でも、日本製鉄の橋本英二社長が、先月2050年までにカーボンニュートラルを達成する計画を発表しました。二酸化炭素(CO2)の排出を大幅に抑えることのできる水素製鉄法の導入を目指すほか、排出ガスの少ない電炉活用を広げるとのことです。
 最近、脱炭素の声が高まってきていますが、世界中の人々が毎年のように気候変動の脅威にさらされるようになってきたためでしょう。国際科学財団(NSF)は一生に一度の規模の洪水がこのままでは今世紀末には毎年発生するようになると報告しています。
 最後になりましたが、皆様の益々のご発展とご健勝を祈念し、新年のご挨拶と致します。